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コラム『歯科医院経営を考える』

コラム『歯科医院経営を考える』

デンタル・マネジメント・センター代表 稲岡 勲

№483 副院長の課題

ある親子診療の歯科医院で、そろそろ息子に院長を譲ろうと、ある日院長が、来年4月に院長を交代する旨をスタッフに話したら、スタッフ5人全員が3月で退職させていただきます、と申し入れてきたので慌てたという。母親が間に入って現在調整中とのことであったが、こういうケースはかなり多い。若い息子から見ると院長の対応が生ぬるいと感じるので、ついつい厳しい態度で臨むことになる。一方スタッフは院長の下で何年も勤務して問題なく働いてきたのに、途中から勤務医で入ってきて、息子とはいえ偉そうに采配を振るう若い息子にスタッフは辟易しているのである。息子の副院長は就業規則やマニュアルがあるのだからそれに照らして違反しているなら、それに照らして減給処分にするべきだと主張するが、スタッフの行動はそう簡単に治らないのである。アシスタントの日常の行動を見ていると、その歯科医院の院長のマネジメント(スタッフの管理)能力が良くわかる。例えば歯科医院のアシスタントは院長の治療方針によって大きく変わる。ただチェアーにくっついて座ってバキュームだけを出し入れし、セメントと印象材を練るだけの医院もあれば、事前に診療予定表を見て本日の患者の治療内容を理解し、患者を案内してチェアーに座らせ、本日の治療内容の説明までする。例えば「今日の治療は患者さんの右上の一番奥の歯の治療をさせていただきます」と断り、患者の近況を尋ね患者をリラックスさせる言葉をかけながら治療の準備を整え治療を待つ等である。それは院長のアシスタントに期待する業務内容とそれを遂行する能力をどこまで期待し行動させているかにある。院長の期待するアシスタントの行動と実際の行動が違っているのであれば、その折には本人の性格やクセを理解した上で期待している行動内容を具体的に、事例を入れて説明し実践させ、それを評価し時には褒め、時には注意しながら着実に行動させることである。副医院長がスタッフからボイコットされるのは、やにわに理想とするスタッフの在り方を押し付けようとするからだが、まず院長が「患者様を最優先に」と言いながら、長い間患者を待たせているとか、やにわに何の説明もなく治療に入るといった行動をとっているのであれば、どう改善しなければならないかを考え、スタッフの行動を子細に観察し、どこに問題があり、どういう行動を期待するのかしっかり観察することが副院長の現時点での課題なのである。
(つづく)

玉ヰニュース 2017年 12月号より転載。

バックナンバー 2017

2017年11月№482有給休暇の付与日数
10月№481Jコインと銀行の盛衰
9月№480衛生士の給与体系と昇給
8月№479保険診療で経営の安定性確保
7月№478歯科技工士の位置づけ
6月№477待遇改善は早めに
5月№476老後資金の準備
4月№475給与ベースの見直し
3月№474感情を持つロボット
2月№473院長の衛生士教育
1月№472相続対策と遺言

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バックナンバー 2016

2016年12月№471経営のジレンマ
11月№470第4次産業革命
10月№469院長の決断と待遇の公平性
9月№468自分の限界に挑戦する
8月№467うすき石仏ネット
7月№466税務調査
6月№465新幹線のお掃除劇場
5月№464国の幸福度指標
4月№463

億円以上の自費収入

3月№462日本の歯科医療費の問題
2月№461待遇の改善とルール作り
1月№460医院経営の本気度

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バックナンバー 2015

2015年

12月

№459歯科医院の職種別給与額
11月№458

死亡消費税とハーボニー

10月№457マイナンバー制度(2)
9月№456わたぼうし音楽祭の40周年
8月№455院長の責務
7月№454経営の安定化と医療法人
6月№453治療技術習得の方法
5月№452短時間正社員制度
4月№451

適正な歯科医師数

3月№450オバマケア
2月№449患者への働きかけを
1月№448衛生士の確保と労働条件

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バックナンバー 2014

2014年

12月

№447エンディングノートの作成
11月№446

人手不足の時代をどう乗り切れるか

10月№445メディカルトリートメントモデル
9月№444ありがとう断食セミナー
8月№443周術期口腔機能管理と医科・歯科連携
7月№442医療の永続性と法人化
6月№441労働条件の見直しを
5月№440気遣いのできる人柄
4月№439

生活支援としての歯科の役割

3月№438患者との強固な絆を
2月№437医院の断捨離
1月№436歯科医院経営の現状

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バックナンバー 2013

2013年

12月

№435症例検討会
11月№434

歯科医業の承継

10月№433高齢化率の上昇と医療費
9月№432マイナンバー制度の問題点
8月№431子女の事業承継
7月№430自医院の経営状態の把握を
6月№429アメリカの訴訟と先進医療
5月№428有能な人材と国際競争力
4月№427

TPP交渉と医療制度改革

3月№426院長の自己反省
2月№425歯科医院の経営実態
1月№424日本の現場力

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バックナンバー 2012

2012年

12月

№423三つの勘違い
11月№422

子育てしつけ

10月№421ブルーオーシャン戦略
9月№420カンファタブル・ライフ・シンドローム
8月№419楽しい歯科医院づくり
7月№418上司の覚悟
6月№417少子化対策の意味
5月№416包括歯科臨床
4月№415

治療の会話術

3月№414自己反省と自己成長
2月№413集団的個別指導と1レセ単価
1月№412患者との絆づくりを

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バックナンバー 2011

2011年

12月

№411感謝する心
11月№410

日本で一番大きい歯科医院

10月№409人間の責任とは何か
9月№408人生の舞台・職場
8月№407なでしこジャパンの勝因
7月№406原子力の安全に向けての組織づくり
6月№405親子診療の難しさ
5月№404緊急事態におけるリーダーシップ
4月№403

組織上の決定プロセスの問題点

3月№402高次脳機能障害のリハビリ
2月№401生き残るのは若い人材力
1月№400高齢化社会への対応

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バックナンバー 2010

2010年

12月

№399事業承継
11月№398

根管治療と混合診療

10月№397無駄な医療費
9月№396真剣勝負
8月№395飴玉の害
7月№394人材(財)力
6月№393先を見据えることとニンビーの排除
5月№392歯科医院経営の黄金ルール
4月№391

歯周・予防のメンテナンス

3月№390医療関係者への歯科関連知識の普及を
2月№389保険の枠を超えた発想を
1月№388日本の財政事情

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バックナンバー 2009

2009年

12月

№387特措法26条のゆくえ
11月№386

患者の価値観・行動様式の変化

10月№385小規模だからこそ経営戦略を
9月№384歯科医療の長期ビジョンを
8月№383医療の品質と医療費負担
7月№382人材を育てる
6月№381インフルエンザへの対応
5月№380寺院の経営
4月№379

医院という船のエンジン

3月№378治療技術水準
2月№377心の触れあい
1月№376ノンバーバル・コミュニケーション

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バックナンバー 2008

2008年

12月

№375インセンティブ
11月№374

戦略なき経営

10月№373資産防衛
9月№372ホンネとタテマエ
8月№371積極思考
7月№370ホスピタリティーの厚い歯科医院を
6月№369物価上昇への対応
5月№368歯科医療の技術習得
4月№367

クレーマー

3月№366患者の理解と納得
2月№365情熱と戦略
1月№364活力朝礼

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バックナンバー 2007

2007年

12月

№363心のコップ
11月№362

歯科医院の競争力

10月№361携帯文化
9月№360国民的視点からの政策提言を
8月№359子持ちスタッフの活力
7月№358先ず何を考えているのかを知ること
6月№357高齢者人口の流動化
5月№356技術と感受性
4月№355

心の荒み

3月№354経営の信念
2月№353信頼関係と技術力
1月№352子育て

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