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コラム『歯科医院経営を考える』

コラム『歯科医院経営を考える』

デンタル・マネジメント・センター代表 稲岡 勲

№480 衛生士の給与体系と昇給

地方都市の知り合いの先生から相談の電話がかかってきた。衛生士が突然8月で退職したいという。理由を聞くと「給与が低いから」といい、給与を上げてくれるなら考えてもよいという。給与額を聞くと勤務して5年目に入る衛生士で、支給総額が皆勤手当1万円、衛生士手当1万円、通勤手当7千円を含めて205千円で、歯科医師国保や税金を引くと手取りは19万円を切るという。最近は地方でも衛生士の給与は上昇してきているが、これでは低いと言わざるを得ない。最近は都市部の場合新人の衛生士でも所得税等の控除額を差し引いて手取りが20万円近くになっているケースが多い。少なくとも税等の控除後の金額が2122万円前後になる程度の給与が必要ではないか?聞けば勤務態度もよく、口腔衛生指導も積極的にこなしているという。提案したのは手取りが21万円になるように昇給するということと、昇給決定の前に一度当該衛生士と面談し、希望通り昇給するが、あなたの将来に期待しており、具体的な研修目標を示して、それを習得して立派な衛生士として成長してくれるならあなたの希望を全面的に受け入れるが、あなたの考えはどうですか?と聞いてもらいたいと提案した。特に上に古参の衛生士がいるとどうしても新人の衛生士の給与額が低くなる傾向がある。この歯科医院の場合も50歳後半の古参の衛生士が居てその給与と差額を考慮して昇給を抑え気味にしていた結果が上記の給与額になっている。これは衛生士に限らず看護師の給与も同じような傾向になっているが、30歳後半から40歳近くになると給与ベースが頭打ちになる傾向がある。それは医療界の収益構造の特徴だと思う。ただ管理職の場合は別で、管理職手当がついて給与総額も大きくなるが、医科の看護師の場合は衛生士と同様の傾向がみられる。栄養士の場合もそのようなケースが多い。伸び盛りの20歳代後半の衛生士の場合は、思い切って昇給しベテランの衛生士の給与との差が縮んでも容認するべきである。30歳前後からは、実力主義の給与体系にして、年齢差をなくして先輩の衛生士よりも給与ベースが高いといった給与体系を容認するべきである。ただし古参の衛生士の場合で、後輩の衛生士の面倒をよく見ている場合は、管理職手当の支給によりカバーするべきだと思う。勿論給与ベースだけの問題ではなく、能力、努力等本人の評価を体系づけるべきである。

(つづく)

玉ヰニュース 2017年 9月号より転載。

バックナンバー 2017

2017年8月№479保険診療で経営の安定性確保
7月№478歯科技工士の位置づけ
6月№477待遇改善は早めに
5月№476老後資金の準備
4月№475給与ベースの見直し
3月№474感情を持つロボット
2月№473院長の衛生士教育
1月№472相続対策と遺言

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バックナンバー 2016

2016年12月№471経営のジレンマ
11月№470第4次産業革命
10月№469院長の決断と待遇の公平性
9月№468自分の限界に挑戦する
8月№467うすき石仏ネット
7月№466税務調査
6月№465新幹線のお掃除劇場
5月№464国の幸福度指標
4月№463

億円以上の自費収入

3月№462日本の歯科医療費の問題
2月№461待遇の改善とルール作り
1月№460医院経営の本気度

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バックナンバー 2015

2015年

12月

№459歯科医院の職種別給与額
11月№458

死亡消費税とハーボニー

10月№457マイナンバー制度(2)
9月№456わたぼうし音楽祭の40周年
8月№455院長の責務
7月№454経営の安定化と医療法人
6月№453治療技術習得の方法
5月№452短時間正社員制度
4月№451

適正な歯科医師数

3月№450オバマケア
2月№449患者への働きかけを
1月№448衛生士の確保と労働条件

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バックナンバー 2014

2014年

12月

№447エンディングノートの作成
11月№446

人手不足の時代をどう乗り切れるか

10月№445メディカルトリートメントモデル
9月№444ありがとう断食セミナー
8月№443周術期口腔機能管理と医科・歯科連携
7月№442医療の永続性と法人化
6月№441労働条件の見直しを
5月№440気遣いのできる人柄
4月№439

生活支援としての歯科の役割

3月№438患者との強固な絆を
2月№437医院の断捨離
1月№436歯科医院経営の現状

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バックナンバー 2013

2013年

12月

№435症例検討会
11月№434

歯科医業の承継

10月№433高齢化率の上昇と医療費
9月№432マイナンバー制度の問題点
8月№431子女の事業承継
7月№430自医院の経営状態の把握を
6月№429アメリカの訴訟と先進医療
5月№428有能な人材と国際競争力
4月№427

TPP交渉と医療制度改革

3月№426院長の自己反省
2月№425歯科医院の経営実態
1月№424日本の現場力

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バックナンバー 2012

2012年

12月

№423三つの勘違い
11月№422

子育てしつけ

10月№421ブルーオーシャン戦略
9月№420カンファタブル・ライフ・シンドローム
8月№419楽しい歯科医院づくり
7月№418上司の覚悟
6月№417少子化対策の意味
5月№416包括歯科臨床
4月№415

治療の会話術

3月№414自己反省と自己成長
2月№413集団的個別指導と1レセ単価
1月№412患者との絆づくりを

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バックナンバー 2011

2011年

12月

№411感謝する心
11月№410

日本で一番大きい歯科医院

10月№409人間の責任とは何か
9月№408人生の舞台・職場
8月№407なでしこジャパンの勝因
7月№406原子力の安全に向けての組織づくり
6月№405親子診療の難しさ
5月№404緊急事態におけるリーダーシップ
4月№403

組織上の決定プロセスの問題点

3月№402高次脳機能障害のリハビリ
2月№401生き残るのは若い人材力
1月№400高齢化社会への対応

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バックナンバー 2010

2010年

12月

№399事業承継
11月№398

根管治療と混合診療

10月№397無駄な医療費
9月№396真剣勝負
8月№395飴玉の害
7月№394人材(財)力
6月№393先を見据えることとニンビーの排除
5月№392歯科医院経営の黄金ルール
4月№391

歯周・予防のメンテナンス

3月№390医療関係者への歯科関連知識の普及を
2月№389保険の枠を超えた発想を
1月№388日本の財政事情

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バックナンバー 2009

2009年

12月

№387特措法26条のゆくえ
11月№386

患者の価値観・行動様式の変化

10月№385小規模だからこそ経営戦略を
9月№384歯科医療の長期ビジョンを
8月№383医療の品質と医療費負担
7月№382人材を育てる
6月№381インフルエンザへの対応
5月№380寺院の経営
4月№379

医院という船のエンジン

3月№378治療技術水準
2月№377心の触れあい
1月№376ノンバーバル・コミュニケーション

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バックナンバー 2008

2008年

12月

№375インセンティブ
11月№374

戦略なき経営

10月№373資産防衛
9月№372ホンネとタテマエ
8月№371積極思考
7月№370ホスピタリティーの厚い歯科医院を
6月№369物価上昇への対応
5月№368歯科医療の技術習得
4月№367

クレーマー

3月№366患者の理解と納得
2月№365情熱と戦略
1月№364活力朝礼

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バックナンバー 2007

2007年

12月

№363心のコップ
11月№362

歯科医院の競争力

10月№361携帯文化
9月№360国民的視点からの政策提言を
8月№359子持ちスタッフの活力
7月№358先ず何を考えているのかを知ること
6月№357高齢者人口の流動化
5月№356技術と感受性
4月№355

心の荒み

3月№354経営の信念
2月№353信頼関係と技術力
1月№352子育て

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